コンサルタント

“連携”が生み出す
マーケティング戦略の進化

コンサルティング本部 本部長

データ分析から
最適な戦略を見きわめる

― コンサルティングはどんな業務でしょうか?

私たちの役割は市場で何が起こっているのかを把握し、競合の動向を分析しながら、顧客との対話を通じて各社の課題を明確にすることです。その上で、その課題に対してどのような対応ができるのかを考え、事業会社とともに解決策を模索、実行します。

例えば、日本の人口は減少しており、特に地方ではその影響が顕著です。新たな顧客の獲得は、競合環境も踏まえ、年々難しくなっています。こうした状況下で、お客さまにいかに継続利用していただけるかは重要な課題のひとつです。

このような課題に対し、お客さまを知り、お客さまとのコミュニケーションを強化することで、継続利用いただける取り組みが求められます。お客さまと接点を持ち、施策を実施し、その効果を検証しながら改善を重ねていきます。結果として目標に対して維持または向上できたかどうかを振り返り、次の戦略を検討、ご提案する業務を担っています。

― 情報共有やコミュニケーションはどのようにとっていますか?

私が転職した2年前にコンサルティングチームができました。新しいチームのため、1つずつ社内のノウハウを蓄積しながら、事業会社との伴走したマーケティングを推進できる体制を整えてきました。

コンサルティング業務では社内外との連携が非常に重要です。そのため、部署内では各種ミーティングを活用し、知見の共有やコミュニケーション能力の強化を図っています。

例えば、あるミーティングは業務相談の場として設けていましたが、現在は各メンバーが関心を持ったニュースや業界動向を共有する場として活用しています。

当番制で、自由なテーマで話をしてもらっています。内容は競合店舗の視察報告など業務に関わることから、税制改正の話題など、幅広いトピックが取り上げられます。そのテーマを「なぜ取り上げたのか」、テーマに対して「何を感じたのか」「業務にどうつなげていくのか」という観点で、知識習得とともに互いを知ることを重視しています。情報を収集し、現状や課題を理解する。仮説を立て、実際の対応を考える。このプロセスはマーケティングの本質であり、ミーティングを通じてそのスキルを磨くことや、コミュニケーション能力の向上を図ることができます。また、チーム内でお互いの関心や視点を理解する機会となっています。

― 社内連携はどのようにしていますか?

コンサルティング業務は、社内のさまざまな部署と密接に連携しながら進められます。事業会社や案件ごとにリーダーや担当者がついてチーム体制で提案や施策、リサーチ、検証を行なっていきます。

具体的には、事業会社と向き合う際、まずコンサルティングチームが中心となり、事業会社の課題を洗い出します。その上で、アナリティクスチームがデータ分析を担当し、実際の購買データや市場動向を把握します。コンサルティングチームは、これらの情報をもとに実行可能な施策を組み立て、事業会社とともに協議・実行し、その結果を検証する役割を担います。商品開発はソリューション企画チームとともに取り組んでいます。それぞれの専門性を活かしながら、事業会社ごとに最適な施策を提案・実施しています。

強みや成長、
リーダーシップの考え方

― イオンマーケティングのコンサルティングの強みはどんなところですか?

まずはポイントカードの運用にとどまらず、グループ内のデータを活用できる点にあります。特にWAON POINTは、40代から60代の女性の利用率が高く、生活に密着した実購買層のデータが蓄積されています。これらのデータを活用することで、生活者のリアルな消費行動にもとづいた施策を打ち出すことが可能です。また、そのようなデータを扱うことや具体的な取り組みを行った経験があるメンバーが多く在籍し、保有しているデータの活用価値を高めることができるチームであると思います。

イオングループのコンサルティングチームだからこそ、食品スーパーや総合スーパーだけでなく、書店、ペットショップ、衣料、住居関連など、多様な事業との関わりを持つことができます。

そのため、マーケティングの対象が幅広く、さまざまな分野で経験を積める点が大きな魅力です。また、グループ内のためデータの共有がしやすく、異なる事業会社間での契約調整が必要なケースと比べても、スピーディーに施策を展開できる利点があります。こうしたスピード感のあるプロジェクトに積極的に関わっていけることが大きな強みです。

― 印象に残ったプロジェクトはありますか?

約2年前、これまでもお取り引きのあったイオントップバリュ株式会社と、協業の幅を広げていくアクションを開始しました。従来行ってきた分析結果の報告だけではなく、市場把握や商品開発のような初期段階から、実際の販売プロモーションや、小売側の展開にまで関われるようになりたい。その想いで地道に取り組みを行い、少しずつ信頼を得て、貢献できる喜びを感じてきました。そしてようやく、これまで以上に強力にタッグを組んで取り組みを行っていこうというお言葉をいただくまでに至りました。関わったみんなの努力の結果で、本当に嬉しい取り組みです。経営レベルの議論にまで自社のマーケティング戦略を重要視していただけるようになったことは、私たちにとって大きな成果のひとつです。

― 個人としても成長を望める環境でしょうか?

特にコンサルタントとして成長するには、「この案件の責任者は私です」と相手に伝え、自ら主導する経験を積むことが不可欠です。実際に会話の中心に立ち、相手からの質問を受け、適切に回答する必要があります。そのために自分で考え、準備をする必要があり、幅広く考えることが、ひとつの成長だと思います。

また、役職者と話す機会も多いですが、その場合は質問ポイントも変わってきます。そのため主導する立場になると、目の前のことだけではなく、「1つ上のレイヤーの人はどのように捉えるだろうか?」と考えるようになります。これがもう一つの成長だと考えています。最終的にはそこまで物事を考えていかないと案件は進んでいきません。すぐには難しくとも、知見のあるメンバーがアドバイスするなど、気づいたことは伝えチームでサポートしています。

事業の成長を加速させる
価値の創造

― 課題や今後の展望はありますか?

私は野球が好きなのですが、昔は選手も感覚的なプレーや指導が主流でした。その点、現在は分析も進み、ボールの回転数やバットのヘッドスピードなどの数値が可視化され、分析にもとづいたトレーニングが主流となり、野球のレベルが向上しています。

小売業でも「売れる理由」を感覚だけに頼らず、データをもとに可視化することがますます重要になります。例えば、店長や担当者が変わると売上が変動するケースがありますが、それは要因が明確になっていなかったからです。「施策を実施し、その結果を評価する」ことは行われていましたが、なぜ成功したのか、あるいは期待通りの成果が出なかった要因の掘り下げや、「仮説づくり」が十分に行われていないことが多かったと考えています。

小売業においてもデータをもとにしたマーケティングの可視化から、その要因をデータで明確にすること。そしてその手法を標準化していくことで、成果を出せる仕組みを構築していきたいと考えています。現在は、まだまだ不十分ですが、事業に貢献できる仕組みづくりをしていきます。

― どのような方に入社してほしいですか?

マーケティングやデータ分析、小売業の知識はもちろん重要ですが、その上で大切なことは「学ぶ意欲」と「柔軟な思考力」です。新しい情報を積極的に取り入れ、自分なりの考えを持ち、行動できる方を歓迎します。

マーケティングや小売業に興味があり、データを活用して事業会社の成長に貢献したい方、新しいことに果敢に挑戦できる意欲のある方をお待ちしています。

Profile

K.N.
コンサルティング本部 本部長
流通業界でのキャリアをスタートし、転職後はポイントマーケティングを担当。2023年4月よりイオングループに参画し、新設したコンサルティング本部を率いる。事業会社と連携した戦略的マーケティングを展開。組織の成長を促進し、事業会社伴走型のマーケティング支援を推進している。

※内容はインタビュー当時のものです。

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